上級編

目次
ポーカー
ラミー
セヴンブリッジ
ブラックジャック

1 ポーカー
  Poker


概要 世界的に行われているトランプ遊びの花形で、5枚の手札の組み合わせで役を作って、チップを賭けて勝負します。勝負は役だけではなく、演技力や駆け引き、度胸、そして感情を顔に出さない「Poker Face」が鍵になります。
人数 2〜7人、特に4、5人
使う札 ジョーカーを抜いた52枚
小道具 同じ数のチップか代わりの物を人数分
配り方

親は札をよく切り混ぜて、他の誰かに分け替えてもらい、裏向きに1枚ずつ手札として5枚配り、残りは裏向きに山札として自分の前に置きます。


強さ 名前 英語 説明
バラバラ No Pair
(High Card)
2〜10が出来なかったもので、5枚で最も強い札を持っている者が勝ち
SA SK SQ SJ H9
D7 C5 C4 C3 C2
二つ札 One Pair 同じ数札が2枚揃ったもので、強い数の組の方が勝ち、同じ時は他の3枚で最も強い札を持っている者が勝ち
SA HA SK SQ SJ
C5 C4 C3 D2 C2
二組二つ札 Two Pair 二つ札が2組あるもので、強い数の組を持っている者が勝ち、2組とも同じ時は他の1枚で決める
SA HA SK HK SQ
C4 D3 C3 D2 C2
三つ札 Three Card 同じ数札が3枚揃ったもので、強い数の組の方が勝ち
SA HA DA SK SQ
C4 C3 H2 D2 C2
続き Straight 形に関係なく5枚数が続いているもので、最も強い数札を持っている者が勝ち
SA SK SQ SJ H10
D5 C4 C3 C2 CA
揃い Flush 同じ形の札が5枚揃ったもので、最も強い数札を持っている者が勝ち、同じ時は形で決める
SA SK SQ SJ S9
C7 C5 C4 C3 C2
三つ二つ Full House 三つ札と二つ札を合わせたもので、強い数の三つ札の方が勝ち
SA HA DA SK HK
D3 C3 H2 D2 C2

四つ札

Four Card 同じ数札が4枚揃ったもので、強い数の組の方が勝ち
SA HA DA CA SK
C3 S2 H2 D2 C2
揃い続き Straight Flush 続きと揃いを合わせたもので、最も強い数札を持っている者が勝ち
SK SQ SJ S10 S9
C5 C4 C3 C2 CA
10 大揃い続き Royal Straight Flush 10−J−Q−K−Aの揃い続きで、強い形の方が勝ち
SA SK SQ SJ S10
CA CK CQ CJ C10
※5と9で、A−2−3−4−5が最も弱く、Q−K−A−2−3のようには続かない。

用語
用語 英語 解説
開け
(あけ)
Show down 手札を開けて決着を付けること
上げる Raise 前の者より多くチップを賭けてせり上げること。他に上げた者がいないときは続けてできない
降りる Drop 自分の手札が悪くて勝負から降りること。自分が出したチップは戻らないし、出来た役も認められない
続ける Call 前の者に続けて同じ数のチップを出すこと

遊び方
まず参加料としてチップを1つずつ場に出しておきます。
自分の手札を見て、1回きりの取り換えでできそうな役をよく考え、必要な分といらない分とに分けます。
親の左手隣から順に取り替える枚数を言って、代える札を裏向きに場に出し、親は山札の上から替える枚数分を裏向きに渡します。
強い手ができていれば取り換えなくてもよく、何枚でも取り換えられます。
最後に親が取り替える枚数を言って、代える札を山札から取ります。
3〜5で、山札が切れたら、親が場に出された札をよく切り混ぜて、裏向きにして再利用します。
ここからが真の勝負で、親からチップを賭け始めますが、自信がなければ降りてもよく、その時は左手隣から賭け始めていきます。
こうして降りずに残った者の出したチップが等しく揃い、しかも誰も上げなかったら、親が「開け」と言います。
1人を残して降りてしまったときは、残った者の勝ちで、みんなが降りたら流れで、場のチップはそのまま次に回します。
10 「開け」がかかったら、残った者が手札を開いて勝負します。
11 一番強い役を作った者の勝ちで、場のチップを全て得られ、次の親になります。

ジョーカーについて
ジョーカーはどの札にも使え、手札がバラバラでも少なくとも二つ札ができ、二つ札があると三つ札になります。
また、四つ札にジョーカーが入ると、五つ札(Five Card)になって、大揃い続きより強くなります。

ひとこと
 まず、「3枚換えたということは二つ札を持っているな」「全部換えるとはろくな役じゃないな」「換えないとはすごいな」などと、手札の取り換えに注意して他の者の手札を推理します。
 手札を取り換えて、強い役が出来たからといって笑みを浮かべると、他が用心してチップがあまり取れません。逆に弱い役でも自信を持って上げていくと、他が心配して降りてしまい、チップを多く取れることもあります。また、自信に関係なく常に無表情でいることも大切です。要は、自分の表情が他の者に見られていることを心に留めて、顔に出して役の強さを悟られないようにしましょう。これがこの遊びの面白さなのですから。
 そして、大きな手が出来たら、少しずつ上げていって、相手に弱い手だと思わせます。一度に大きく上げると、相手に降りられてしまい、何にもなりません。

2 ラミー
  Rummy


概要 手札と捨て札で、3枚以上の同じ数札や同じ形の続き札といった組み合わせを作ったり、相手の組み合わせに付け札をしたりして手札を出し切る、スリル満載の遊びで、負けた者が残した札の点数が勝った者の得点になります。ここでは2人で行いますが、6人まででも出来ます。
人数 2〜6人、特に2人
使う札 ジョーカーを抜いた52枚
配り方 親は札をよく切り混ぜて、相手に分け替えてもらい、裏向きに1枚ずつ手札として10枚配り、残りは裏向きに山札として場に置いて、一番上の札を開いて捨て札とします。

組み合わせ
揃い 3、4枚の同じ数札の組み合わせ
続き 3枚以上の同じ形の続いた数札の組み合わせで、KとAは続かない

点数
1点
絵札(K、Q、J)、10 10点
数札(2〜9) その数

遊び方(2人)
おのおのの手札を見て、出来そうな組み合わせを揃えておきます。
始めに相手から捨て札を見て、組み合わせに必要なら手札に入れ、代わりに捨て札以外のいらない1枚を場に捨てますが、いらなかったら山札の上から1枚取って、代わりに1枚を場に捨てます。
次は親の番で、やはり捨て札か山札を取って、どれか1枚を捨てます。
こうして手札の中に組み合わせを作っていって、組み合わせが出来たら、場にさらして(メルド)表向きに場に出し、いらない手札1枚を場に捨てます。
4で1度さらしたら、場に出ている組み合わせに何枚でも付け札が出来、同時にさらすことも出来ますが、続きには片側にしか付けられません。
どちらかが上がる前に山札が切れたら、捨て札の山をよく切り混ぜて、裏向きにして再利用します。
どちらかが手札を全て出し切ったら終わりで、相手が残した手札の点数を数えて、自分の得点としますが、さらしと付け札で一度に全て出し切ったら点数が2倍になります。
上がった者が次の親になり、どちらかが100点取ったら終わりです。

3人以上で遊ぶとき
 手札は3、4人のときは1人7枚、5、6人のときは1人6枚ずつ配ります。
 自分の番でなくても、「ラミー(Rummy)」と言って他人の捨て札を取れますが、必ずその組み合わせを場にさらします。
 なお、次の順番はその札を捨てた者の左手隣に移り、何人かが同時に「ラミー」がかかったら、その札を捨てた者の左手隣に近い者が取れます。

ひとこと
 相手が取ったり捨てたりした札で、相手の手札を推理しながら、出そうもない札で組み合わせを作らないようにしましょう。
 素人は、組み合わせが出来るとすぐにさらしたくなるものですが、だからといって、すぐにさらすと相手に付け札の機会を与えてしまい、相手の思うつぼになりますので、いつさらすかを考えましょう。
 そして、相手が上がりそうになったら、さらせる札は早く出し、高い点の札を長く持たずに場に捨てましょう。

3 セヴンブリッジ
  Seven Bridge


概要 7枚の手札で、同じ数札(揃い)3、4枚か同じ形で続き札(続き)3枚以上の組み合わせを作り、早く手札を出し切ったら勝ちです。7は特別扱いで、楽しみにできますが、誰かに上がられたときに手札に残しておくと大変なことになります。このように、相手との勝負の駆け引きが決め手になります。
人数 2〜6人、特に3、4人
使う札 ジョーカーを抜いた52枚
配り方 親は札をよく切り混ぜて、裏向きに1枚ずつ手札として7枚配り、残りは裏向きに山札として場の真ん中に置きます。

組み合わせ
揃い 3、4枚の同じ数札の組み合わせ
続き 3枚以上の同じ形の続いた数札の組み合わせで、Q−K−A−2とも続けられる
1枚だけでも出せる。揃いにも使えるし、6や8など同じ形で続く札を何枚でもくっつけて出せる

点数
1点
絵札(K、Q、J)、10 10点
20点
7以外の数札(2〜6、8、9) その数
※7が1枚あると2倍、2枚で3倍、3枚で4倍、4枚で5倍と負の点数が大きくなる。

遊び方
まず親は山札の一番上の札を1枚取って、今取った札を含めて要らない札を1枚場に捨てます。
次は親の右手隣の者も1と同じ事をしますが、初めの一回り目は組み合わせを場に出し(さらし)たり、前の者の捨て札を取る事はできません。
二回り目からは、組み合わせができるときは前の者の捨て札を取れます。
順番に関係なく捨て札で揃いができたら、「ポン」と言って取ります。
自分の番で、左手隣の者の捨て札で続きができたら、「チー」と言って取りますが、「ポン」と同時にかかったときは「ポン」をした者が取ります。
4や5で、組み合わせをさらしたら、場にさらされた全ての組み合わせに自分の手札を付ける「付け札」ができ、3枚の揃いに残りの1枚を、続きに続く札を、7に6や8を付けたりできます。
4〜6で、「ポン」「チー」「付け札」をしたら、山札から1枚取らずに要らない手札1枚を場に捨て、その右手隣の者の番になります。
手札が残り1枚になって、組み合わせや付け札にできたら、残り1枚を捨てて上がりになって終わりますが、その前に山札が切れたら、親が捨て札の山をよく切り混ぜて、裏向きにして再利用します。
出せる札をずっと場に出さずに最後にいっぺんに出して上がることを「ジン」といいます。
10 8や9で上がった者以外は、自分の手札の合計点数を数えますが、「ジン」のときは、負の点数が2倍になります。
11 10で計算した点数が負の点数になり、みんなのそれを合わせたものが上がった者の正の点数になります。
12 これを10回戦行い、総合点を競います。

ひとこと
 早く場に出すと、相手に付け札をされますので不利になります。
また、10で書いたように、「ジン」で上がると、他の者の負の点数が2倍になりますので、場に出ている札を見て、なるたけ我慢して挑戦してみましょう。

4 ブラックジャック
  Black Jack


概要 手札の数の合計点数を最高の21か、それになるべく近くして競う、「親」対「子」の息詰まる戦いで、相手より1点でも高ければ勝ちです。ただし、21点を1点でも越えたら0点になって負けになるので要注意!「21」の異名を持つ、チップの賭け方と駆け引きが鍵になります。
人数 3〜7人、特に4〜7人
使う札 ジョーカーを抜いた52枚
小道具 碁石やマッチ棒といったチップ類を1人20個ずつ同じ数だけ配っておきます。
親の決め方 このゲームでは、親が役割を大きく受け持ちますので、決まり通りに親を決めます。
まず誰かが仮親になって、よく切り混ぜた札を裏向きに場に置きます。これを、仮親の左手隣から順にSJが出るまで1枚ずつめくっていき、それをめくった者が親になります。
配り方 親は、札を全て集めた上で、よく切り混ぜて、左手隣から順に1枚ずつ裏向きに配り、最後の1枚は表向きにして自分の前に置きます。

点数
1点か11点で、どちらにも数えられます。
絵札(K、Q、J)、10 10点
数札(2〜9) その数

チップ
21点 2倍。ただし自分も21点の時は出した分
5枚で20点以下 2倍。21点より強い
ブラック・ジャック
SJSA
3倍
3枚の7
5枚で21点 5倍

遊び方
親以外の者は、自分の手札を見て、親の手札と比べて勝てそうか判断していって、チップを1個以上場に出していきますが、最高は5個あたりと遊びの前に決めておきましょう。
自分の手札が親より良かったり、Aか絵札の時ならチップを多めに、逆に自分の手札が親より悪かったり、6以下の時ならチップを少なめに出します。
親以外の者がチップを出し終えたら、親は左手隣から順に1枚ずつ裏向きに2枚目の手札を配り、最後の1枚も裏向きにして1枚目の横に置きます。
親以外の者は、2枚の手札から合計点数を数え、21かそれに近ければ勝負し、少なければ親に札を求めますが、21を越えたら0点になりますので、よく考えましょう。
親は左手隣から順にもっと札が要るかを尋ねて、頼まれたら要らないと言われるまで1枚ずつ最高3枚札を上げます。
札をもらった者はもらったごとに点数を足していきますが、21点を越えてしまっても、すまして「もういい」と言います。
一回りしたら、最後に親は自分の裏向きの札をめくって、合計点数を数え、少ないと思ったら、残りの札の一番上から、1枚ずつ表向きにして最高3枚めくっていきます。
親は頃合いを見て、自分の点数を決めたら、全員の札を開いて、それぞれの子一人一人と見せ合った点数を争い、チップのやりとりをしますが、みんなが21点を越えたらやり直しで、同じ者が親になります。
親の点数が子のそれより高かったら、親の勝ちで、子から出したチップをもらえますが、逆に子の方が高かったら、親から自分が出した分のチップをもらえます。
10 親と子が同点の時は、親は子から出したチップの半分をもらえます(余りは次に持ち越して、その時の最高点の者がもらう)が、共に21点を越えたときは引き分けで、子が出したチップを自分の手元に引っ込めます。
11 その回の最高点の者が、次回の親になります。

ひとこと
 遊び方の2でも書いたように、1回目の手札がAもしくは10点札(絵札か10)の時は思い切ってチップを5つ賭けて大きく勝負していきたいものです。また、同じく遊び方の6にも似たような文がありましたが、21点を越えてしまっても、決して顔に出さずに、21点を取ったような顔をすると、親が不安になります。表情の駆け引きもこのゲームの面白さの1つですから。

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